手紙・・・夫へ
2010年 09月 04日
特に読者などいないブログですが、
それでも、次にここに書く時は、明るい気持ちで、明るい内容のものを書けるようになるように、
それまでは何も書くまい、と決めてました。
でも、なかなか希望通りにはいかないようで、
それでも、ちゃんと伝えなきゃならない人がいて、
記録しておくことに、いずれは意味も生まれようか、と今は思っています。
夫の約半年にわたる抗がん剤服薬は終了しました。
検査結果は問題なく、ステージⅢaの癌にはこの半年の抗がん剤はとても有効で、その後の再発率を抑えている過去のデータから、ひとまず安心できるかと思います。
かといって100%大丈夫、という訳ではありませんから、
今後も、これまでの生活習慣を見直した生活を続け、健康に留意し、3〜4ヶ月ごとに定期検診を受けねばなりません。
ものも考えようで、健康診断など受ける機会のない専業主婦などよりはずっと安全かもしれません(苦笑)
抗がん剤服薬中、副作用の吐き気で、夫はイライラしてました。
不安感も強かったでしょうし、本人は自覚してないようでしたが、夫はまるで人が変わってしまいました。
抗がん剤服薬が終ったら、もとの夫に戻ってくれるのではないか、といくらか期待しておりましたが、
夫は戻りませんでした。
私も悩み、辛くて、辛くて、心療内科の医師に相談しましたが、
「要因は明確で、薬で要因を直すことも消すこともできません。薬では治りませんよ。」
の医師の言葉に、その通りだと納得するしかありませんでした。
悩み、苦しんだ今の結論は、
夫をとことん逃がしてやろう・・・です。
彼なりに頑張って生きて来た。
癌が発見されて、夫は「どうして自分が?」とよく口にしてました。
悔しくて、情けなくて・・・そんな気持ち、同じような想いをしましたから、私もわかるつもりです。
私も
「どうして私が?
どうして私なの?
どうして私ばかり?」
悔しくて、情けなくて、そんな自問自答を繰り返す日々を送ったことが多々ありました。
逃げて、逃げて、逃げ回って・・・
そして、逃げ場所なんて何処にもないことに気づいて、
愕然として・・・。
それからやっと、ふらふらした足取りで闘い始めた気がします。
まだふらつきっぱなしですが(苦笑)
ぱぱ、
今のあなたにその自覚はないと思います。
あなたは今懸命に逃げてます。
あなたはそんなに強くない。
強く見せたいのはわかるけど、
自分の弱さを認める勇気も必要かもしれませんよ。
何が正しいかなんて、こんな私に解りようもなく、
自分の辛さをあなたにぶつける愚かな時も多々あって申し訳なく思っています。
あなたは、今は、逃げてみて下さい。
逃げれるところまで逃げてみて下さい。
逃げて、逃げて、結局逃げれないことに気づいたら、
きっと、自分の目の前にある現実をしっかり見る力がつくと思います。
自分が守るべき家族・・・その家族が、あなたを守っていることに気づいてくれると信じます。
偉そうなことを書き綴り、ごめんなさいm(_ _)m
これが、縄に首をかけ、でも足下の椅子がひけなくて、
本当は怖くてひけなくて、
その椅子の上にうっぷして泣いていた・・・そこから生還した私の、
あなたへのメッセージです。