「おやすみなさい」の前に
2015年 04月 11日
それにもう左手は機能障害を起こしているのだから、
サックスはやめるべきなのは理性ではわかっていた。
踏ん切りがつかないまま師にはメールで報告をし、ギリギリまでご指導願いたい旨を伝えたけれど、
すでにもうギリギリなのかもしれない、と気づいてもいる。
考えたくなくて、何かと仕事を見つけては甲斐甲斐しく働いている。
もう疲れたし、寝たいけど、寝るのが怖かった。
「動けてる」ということはまだ無事な証拠。
もう糸ほどの太さになってしまった首の神経は、いつ限界を迎え、私の手指に脳からの信号を伝えることができなくなるのかわからない。
手指だけで済むのだろうか?
右も圧迫はされてるけど、左ほどではない・・・ならば右は大丈夫?首から下は大丈夫?
怖くて聞けなかった。
今は頚椎カラーで首は守り、まずは人工股関節置換手術を・・・。
余計なことは考えない方がいい。
優先順位通り、一つ一つ着実に処理していくべきだ。
でも、なんか寝るのが怖いのは、
目覚めた明日の私が動ける体なのかどうか・・・。
少なくとも左手はもう機能しなくなっているかもしれない。
どんなに奥へ奥へ押し込めても、その不安が消えることはないからだろう。
夫は明日のゴルフコンペの準備をウキウキとやって、早々と寝た。
月曜日は仕事が抜け出せないから一緒に病院には行けないと言う。
じゃあ手術日は勝手に決めていいね?と確認した。
もしその日夫が仕事で手術に立ち会えないなら代理人を探せばいい。
全身麻酔の場合は身内の立会いが必須。
下手に子供に頼んだりしたら、あいつらは寝坊して、手術開始時間に病院に来なくって困ることになる。
そういうとこは若い頃の夫によく似ているから承知。
「会社が休める」で、何故休みを取ったのかを忘れひたすら寝るのだ。
だったら他人に「なりすまし」アルバイトを依頼した方が確実だ。
気づくと、あきらめることに慣れてしまっていた。
それもいいさ。
あきらめながら、ちゃんと私は前に進んでる。
人には人のやり方がある。
戦いながら前に進む人もいれば、
私のようにあきらめながら前に進む手法の人間だっていていいさ。
大事なのは、生きて、前を向いて歩けてればいい。
サックスは・・・答えはおのずから近いうちに出るだろう。
とりあえず、次回のレッスン時、休会届けと退会届けの用紙をもらっておこう。
そして、まだ手が動いていて、こうやってパソコンが打てる今を感謝し、
明日も感謝できることを願って寝るとしよう、
まぁ、どう転がろうと、生きてさえいればなんとかなるものさ。
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