この春大学院を卒業し、社会人になる3人兄妹の末っ子の娘が、卒業に向けてようやくひと段落したのか、
卒業式に着る袴を決めた。
理系ゆえ忙しく、成人式の時もゆっくり着物を見に行く時間が取れず、着物は作っておらず、大学の卒業式の時は全部レンタル。
友達は着物は成人式の時に購入した物に、下の袴だけ借りた人が多かったそうで、着物のレベルの違いに恥ずかしい想いをしたと言う。
時間がある時に彼氏にでも、友達にでも付き合ってもらい、もし購入しても良いと思う着物があったら購入してもいいよ、と言っといた。
結局レンタルにしたそうだけれど、
そのレンタルするのも、どれがいいのか、見れば見る程、試着すればするほど分からなくなって、アドバイスを求めて試着した写真を次々と送ってきた。
どれも良いと言えば良いけれど、イマイチと言えばイマイチ。
ランクを上げたら、そこそこ綺麗で、娘に似合ったものが決まった。
金額も渡しといた費用内でたりた。
「最初から上のランクで選べよ。悩んじゃったじゃないか
」と思う。
「ケチってお金を浮かせようと思ったか?
」と思う。
そんなことより、それら写真の娘の顔を見ると、
幼い頃は夫似だと思っていた娘が、今はすっかり私似になっていることに気づく。
あの年頃のノーメイクの私にそっくりで、
「顔の手入れをもっとして化粧ノリを良くし、もっと顔盛れよ!」とメールしてしまった。
思えば、性格もすっかり私似になっていてコピーのようだ。
苦労せねばいいが・・・とただただ心配する。
私と違って健康であり続けて欲しいと願う。
親の私が何言ってもどうせききやしない・・・私似なのだからしょうがない。わかっているから余計なことは言わないよう努めている。言うだけ疲れるだけだから。
ただ、つい口を出してしまうのは、その歩き方。
私と同じペタペタペンギン歩き・・・それ、腰を悪くするから。腰と首は兄弟骨で、腰を悪くすると首も悪くするから。
私もそうだったけれど、娘も意識してそう歩いている訳ではないのでわからない。
私は最初の手術後、リハビリで正しい歩き方を理学療法士さんに教えていただき、
まぁその後もリハビリで指導を受けているので、今は意識して「正しい歩き方」をしているけれど、
散々痛い思いをしてきたからで、
まだそんな痛みを経験していない娘に言っても、どこか他人事なのはしょうがない。
ただただ無事であることを祈るのみ。
その娘、社会人になり、研修期間中は親元から通勤なのだけれど、
研修が終わったら配属先の研究所(埼玉県か栃木県)に移る為、この家を出て行く。
そうなれば、娘の顔を見る機会も減るだろう。
そちらで結婚でもすれば、年に1、2回会うか会わないか程度になるのだろう。
寂しくないと言えば嘘になる。
しかし、自分の力で生きていかねばならなくなり、
続いてパートナーと共に生きていかねばならなくなり、
いずれはパートナーと共に子供を養い育てていかねばならなくなるは必然でもあり、有難いことでもある。
そんな娘の良いサポーターに自分が育つよう努めたい。