スカボロフェア

サイモン&ガーファンクルの『スカボロフェア』が流れた。

ふと、小学生の時同級だったMさんという女の子を思い出した。

家は近所で、確か中学1年生まで同じクラスだった記憶がある。

彼女はとても勉強ができた。

何故か人生を悟ったような目をしてて、

笑った顔を見た事がなかった。

当時無邪気な子供だった私は、そんな彼女がなんとなく苦手で、

特に意識はしていなかったのだが、親しくなることはなかった。

両親の世間話の会話で、

彼女のお父さんは東大出身だけれど、事業をして失敗し、働かずに家にこもっており、

家計を支える為にお母さんが働いているとのことだった。

当時は今みたいに主婦が働きに出ることは珍しく、

彼女と妹、両親との4人暮らしだったが、小さなアパートに住んでいた。

彼女の想い出と言えば2つ。

確か中学1年生の時、

同じクラスの女の子が何かでひどく泣いていて(なんで泣いていたのか覚えてはいないのだが)、

私が慰める為に

「いいよ、泣くだけ泣いたら気持ちが楽になるから」と言った時、

「そんなもんじゃないよ」と横から一言無表情で彼女が言った。

その言葉が、何故か子供扱いされてる気がしてカチンときた。

もう一つは、やっぱり中学1年生の時、

学校で催される合唱コンクールで、クラスとして何を歌うか会議が開かれた時、

彼女が『スカボロフェア』を推薦した。

まだ昭和40年代の中学1年生には馴染みのない曲で、大人びた曲だった。

珍しさもあって、その曲を歌うことになったのだが、

あまり勉強はせず、部活のバレーボールに夢中だった私は英語に随分苦労した記憶がある。


その後、彼女に関する記憶はない。

彼女の住むアパートはうちから50mほど離れただけの近所だった筈なのに、

彼女の進んだ高校も知らない。

どこかで会った記憶もなく、

その後我が家は引っ越し、

彼女のことは今さっきまで記憶から消えていた。

何故急に思い出したのかはわからないが、


サイモン&ガーファンクル『スカボロフェア』

とてもいい曲だ。
by sizhimi | 2010-02-11 15:43 | Trackback

整形外科疾患多数。軟骨が何故か消える。無くなったり 、骨化したり(後縦靱帯骨化症)。手術歴15回。気分変調症(持続性抑うつ障害)を抱えてます。


by たまごふりかけ