フェレット茶々の死3・・・夫との冷戦
2014年 09月 15日
開口一番「ご苦労様。茶々の火葬ありがとう。」
カチンときた。
物言いが上から目線、上司が部下に言う言い方に感じられた。
茶々は私が一目惚れして買い飼った仔で、世話ももちろん私だった。
もし夫が言うならば、
私が茶々を失って哀しみの頂点にいる時に傍にいてやれなくてごめん・・・だと思った。
以前誕生日プレゼントをくれた直後、ちょっとした口喧嘩になり、
「カメラ買ってやっただろう!」発言でプレゼントの価値を全くなくしてしまった夫である。
自分が上だ!の自己主張が言葉の隅々に何気に隠れてたり顔出したりする夫である。
結婚前は夫のそんな面には気づかなかった。
若い頃の夫はそんなではなかったと思うが、
夫の父がそういう性格ゆえもともと持ったものであったのだろう。
歳とるにしたがって夫は夫の父に似て来て、そういうとこがそっくりになってしまった。
カチンときたけれど、そこで感情にまかせて夫を攻撃すれば、
負けん気の強い夫は、例によって、私を傷つける言葉を探し出し、ためらうことなく即座に口にするのは目に見えている。
数えきれない程そういう喧嘩をし、
その度に私はしばし鬱状態になってきた。
喧嘩相手を精神的に打ちのめす残酷さは相手を選ばず、
夫にとっては決して抑えることの出来ない衝動である。
ただ、その負けん気の強さからくる残忍さは必ずしも短所とは言えない。
長所でもあり、そのおかげで夫は出世し、それなりの収入を得るようになり、私も今こうやって病気療養していられるのだから。
まあ、夫との結婚から生じた無理とストレスで体中疾患だらけになったとも言えなくもないが・・・
感謝はすべきであろう。
そうは言っても私もまだまだ未熟者。
カチンときながらも笑顔で話すしたたかな大きな器は持ち合わせてはいない。
ただ口を閉ざし、一つ屋根の下にいる夫を「見えないもの」として心を閉ざすしか自分を抑え、自分を守る術を持たない。
話しかけられても「そうだね」と言うだけがやっと。
今日が祝日で、夫が家にいることが重い。
茶々がいない時間にまだ慣れぬゆえ、ふとぼーっとして頭の中で「茶々」と呼んでしまう時間を、
忙しく働くことで乗り越えている体は心と共に疲れている。
線香の香りがそんな私を癒してくれていることが、今はありがたい。